まちゃおくんが行く。


馬「で、なんで俺が犬役なんだよ!?」
孔「馬超殿なんて畜生で十分でしょう。」
姜「そうですよ。ぴったりじゃないですか。」
馬「はあっ!?こんなの趙雲にやらせればいいだろ!?どう見たってアイツのが犬だろうが!」
姜「そうですか?」
馬「犬だよ犬!むしろ狗!」
劉「まあ、いいじゃないか。今、犬欲しいんだよなぁ。忠犬よりはちょっと馬鹿でワガママな犬。気分だよ、気分。
  馬岱はすんなりOKしてくれたぞ。」
馬「アイツ…っ!」


------------------------------

まちゃおくんが行く。〜魏編〜


今日の旅人は劉備様でお送りします。

劉「そんな訳で、今日は許都にやって来たぞ。」
馬「お前ッ!ここって曹操の本拠地じゃねぇか!」
劉「そうだが何か?」
馬「何か?じゃねぇよ!曹操は我が一族の仇敵!丁度いい。今日こそ斬り殺してやるッ!」
劉「今日は観光に来たんだから、そんな物騒なこと言っちゃダメだぞ。」
曹「おお、よく来たな。」
劉「お久し振りです。」
曹「なんだ。関羽はおらんのか?」
劉「今日は"まちゃおくんが行く"企画ですから。」
曹「ふん、つまらん。」
劉「相変わらず随分と関羽に執着しますね。」
曹「お主と関羽を銅雀台に並べるのがわしの夢なのでな。」
馬「二喬だろ!?」
曹「む?馬騰の倅か。久しいのう。」
馬「貴様ッ!よくもぬけぬけと…ッ!」
劉「まあまあ。」
馬「お前もお前だ劉備!こんな所にのこのこやって来て!また酒に付き合えとか言って梅林に拉致されるぞ!
  手込めにされるぞ!!」
劉「大丈夫だよ。趙雲と張飛の軍が護衛としてそこら中に潜んでいるから。」
曹「ちっ!」
劉「それより、魏の名産品とか食べさせて下さいよ。」
曹「まったく…お主は色気より食い気だな。折角こんな美しい顔をしておるのに。」(ぐいっ)
馬「劉備に触るんじゃねえよ!」(怒)
劉「美しいなどとご冗談を…。その目は節穴ですか。」(ばっさり)
惇「孟徳ッ!」
劉「あ、夏侯惇殿。」
惇「おお、劉備。久しいな。また、孟徳が迷惑を掛けていないか?」
劉「大丈夫ですよ。」
惇「飯は済ませたのか?何か用意しよう。食べたい物はあるか?」
馬「曹操の肉を生きたまま喰らってやりたい…」
劉「こら馬超。そうですねぇ。魏ならでは、といったものはありますか?一応リポートしなければならないので。」
惇「そうか。ならば適当に用意させよう。」
劉「さすが帝の居られる都。ご飯が美味しいですね。蜀も美味しいのですが、どうにも辛くて。」
曹「ずっとここにいても良いのだぞ?」(尻撫)
劉「そういう訳にもいきませんから。」(にっこり)
惇「すまんな劉備…」(げっそり)
劉「大丈夫ですよ。慣れてますから。」
馬「そうなのか!?」
劉「曹操殿の下で客将をしていた頃は毎日だったからな。」
馬「こんなセクハラの嵐を笑顔でスルー出来るなんて…お前ってすごいヤツだったんだな…!」
曹「何をやっておる!次に行くぞ!」
劉「はいはい。」
曹「わしと劉備の想い出の梅林だ。」
馬「ここが劉備が手込めにされた場所か…!」
曹「未遂だ。」
惇「やる気はあったのか!?」
曹「あと少しだったのだが、関羽と張飛に邪魔されてな。」
馬「ああ、あの二人な。」
曹「しかし、雷なぞに怯える様は可愛いかったのぅ。」
劉「演技ですけどね。」(ボソッ)
惇「えっ!?」
劉「どうかしましたか?」
惇「い、いや…」(汗)
曹「ん?どうした?儂に隠れ何をこそこそやっておる?」(抱)
劉「またこんなお戯れを…」
曹「よいではないかよいではないか。」(迫)
馬「よくないわッ!」(殴)
曹「ぐはッ!」(倒)
馬「帰るぞ劉備!」
劉「じゃあ、お邪魔しました。」
惇「土産だ。また来いよ。」
劉「ありがとうございます。曹操殿によろしくお伝え下さい。」




馬「なあ、土産って何だったんだ?」
劉「えーっと…」
ゴソゴソ
劉「…そそ団子?」
馬「笹団子じゃないのか?!」


そんなこんなで旅は続く。





→モドル