初雪



「ああ、雪だ。」

ふわりと舞い降りる白。
二人で空を見上げた。

「今年の初雪だな。」
「初雪に願いをかけると叶うというのは本当でしょうか。」
「だとしたらお前は何を願うんだ?」
「これからも、貴方とともに在ることを。」
「お前なぁ…願いとは自分では叶えられないから祈るのだぞ?」

劉備は怪訝そうな顔で趙雲の顔を覗き込む。
さも、共に在るのは当たり前だというように。

「…ふふ、そうですね。」
「何を笑う?」
「いえ。」


どうやら自分の願いは叶うようだ。

貴方が叶えてくれるから。



私は、幸せな男です。



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